【ワイン科学研究センター共同研究】無細胞系を利用したスクリーニングにより新しいジベレリン受容体アゴニストを単離? 新しいジベレリン様活性を持つ化合物の単離に成功 –
2023年5月10日 任你博
愛媛大学プロテオサイエンスセンター、山梨大学ワイン科学研究センター(本学研究者:鈴木俊二教授)、東京大学大学院農学生命科学研究科、愛媛県農林水産研究所 果樹研究センター、かずさDNA研究所、県立広島大学生物資源科学部、岩手生物工学研究センターからなる共同研究チームは、植物ホルモンであるジベレリンの受容体に対する新規アゴニスト分子「ジフェガラクチン」の単離に成功しました。
コムギ無細胞系を利用した化合物スクリーニングによって単離されたジフェガラクチンはブドウ、レタス、みかんなど様々な植物に対してジベレリン様の活性を示すことが確認されました。また、ジフェガラクチンはジベレリン受容体の中でも主にB 型の受容体に作用することから、植物ゲノム上に複数種類存在するジベレリン受容体の役割分担を解明する研究にも役立つことが期待されます。
※この研究成果に関する論文は、Communications Biology 誌に掲載されました。
■論文タイトル:Identification of a new gibberellin receptor agonist, diphegaractin, by a cell-free chemical screening system
(和訳) 無細胞化合物スクリーニング系を利用した新規ジベレリン受容体アゴニスト「ジフェガラクチン」の単離