山梨大学と慶應義塾大学が共同で腰椎椎間板ヘルニアに対する治験を開始
令和4年1月18日(火)、医学部キャンパスにおいて、本学と慶應義塾大学が共同で腰椎椎間板ヘルニアの患者さんに対する新たな治療薬を用いた治験※について記者会見で報告しました。
本治験は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)橋渡し研究プログラム(支援拠点:慶應義塾大学)の支援により実施し、腰椎椎間板ヘルニアの患者さんに対して、新たな治療薬を用いて直接患部に注入する治療法の安全性と忍容性を確認するとともに臨床的なPOC(Proof of Concept「新しい発見や概念の実証」)の取得を目的としています。
会見には、島田 眞路学長、榎本 信幸医学部附属病院長および本治験の代表者である波呂浩孝医学部整形外科学講座教授が出席し、治療方法などについて説明しました。
島田学長は「波呂教授が長年にわたり苦労してきた研究が医師主導治験を開始するまでに至った。今後の腰椎椎間板ヘルニア治療に画期的な成果をもたらすことが期待できる」と述べ、波呂教授は「腰椎椎間板ヘルニアは、強い痛みを伴い、治療にも時間がかかる。我々研究チームが開発した体への負担の少ないヒト由来の薬剤を用いる治療法により、患者さんの症状の早期改善と早期社会復帰が望める。早い段階で実用化できるように尽力したい」と本治験への期待と決意を述べました。
本治験は、1年間ほどを予定しており、5年以内の実用化を目指します。
なお、医学部附属病院では、本治験へご参加いただける方を募集しております。詳細は、下記をご覧ください。
「腰椎椎間板ヘルニアの患者さんへ」(PDF)
※「治験」とは、新しい薬が国(厚生労働省)から承認されるために患者さんに使用していただき、その効果や安全性について詳しく調べる臨床試験です。
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