明治大学と大学間交流に関する包括協定を締結
令和2年3月18日(水)、明治大学(東京都千代田区、学長:土屋 恵一郎)と「大学間交流に関する包括協定」を締結しました。これは単独の大学院や研究機関での解明が難しい広範な研究やそのための人材養成に取り組み、世界最高水準の研究?教育拠点の構築を目的とするものです。
この協定に基づき、今後は、従来の学術交流、教職員交流に加えて、両大学が有する研究拠点を基盤として、わが国の教育?研究の一層の進展と次世代を担う人材の育成に努めてまいります。その第一歩としてまずは、(1)「現象数理学と生命科学の融合研究」の拠点化と(2)大学院における教育プログラムの共同化を進めてまいります。
本学では、「第3期中期目標?中期計画」において“他大学との共同学位プログラムの構築による大学院教育の充実を通じた融合研究成果の迅速な社会還元と新たな融合研究の創出”を戦略性の高い目標?計画として掲げており、この実現に向けた取り組みとなります。一方、明治大学では、「明治大学グランドデザイン2030」において“学際的に融合された研究を展開する国際水準の学位プログラムの設置”、また“革新的な研究を推進するため国内外の機関との共同研究の推進”を重点施策として掲げており、これら互いの目標?計画に合致した取組を両大学で展開することとしております。
(1)「現象数理学と生命科学の融合研究」の拠点化
「数理モデリング」を「生命現象」に応用した新しい融合領域の学術共同研究を行います。例えば、本学における宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携した生命現象にかかる実験研究の成功をはじめとした卓越した「研究システム」と、明治大学におけるフランス国立社会科学高等研究院社会数理解析センターやハノイ数学研究所等との研究連携をはじめとした幅広い「国際性」を融合するなど、共同研究を推進していきます。
(2)大学院における教育プログラムの共同化
両大学の数理科学と生命科学を専攻する大学院学生が共学し、新たな知見を創発するためのプロジェクト(「融合共創プロジェクト」科目の開設等)を行います。さらに、共同の博士教育プログラム(博士前期課程?後期課程)の開発に向けた協議を開始します。
両大学はこれまで、互いに研究内容と担当科目について、教授内容?指導方法の特色を紹介し合うなど、カリキュラムの共通化や単位互換をスムーズに行うためのセミナーや協議を重ねてまいりました。
そして包括協定の調印と併せて、「明治大学大学院との単位互換に関する覚書」と「研究指導の委託に関する覚書」の締結を準備しており、締結後には、大学院学生を相互に派遣し、明治大学の学生が本学で科目履修、研究指導を受けられると同時に、本学の学生が明治大学大学院において科目履修、研究指導を受けることも可能となります。
今後は国立大学法人と私立大学、そして両大学の国際的な学術研究ネットワークを活用した研究拠点の形成及び大学間連携プログラムを展開することにより、両大学における教育研究上の効果や新たな学術分野の創造と発展に貢献する人材の育成を目指してまいります。