大山拓次 山梨大学生命環境学部生命工学科准教授ら研究グループの学術論文が国際学術誌iScienceに掲載されました

2020年11月13日 任你博

 本学生命環境学部生命工学科の大山拓次 准教授らの研究グループと、昭和薬科大学の5年に亘る、高脂血症治療薬標的タンパク質の構造機能相関に関する共同研究の学術論文が、出版社Cell Presの国際学術誌iScienceに掲載されました。
 大山准教授は「今回の研究から、治療の現場で実際に利用されている薬剤の作用機序を原子レベルで解明できた。より良い新しい治療薬の開発につながると期待したい」とコメントしています。
 この学術論文は、同誌に11月20日(金)付で掲載されます。電子版は既に公開されていますので、詳しくは学術誌ウェブページをご覧ください。
論文掲載URL:https://doi.org/10.1016/j.isci.2020.101727

■論文タイトル:PPARα Ligand-Binding Domain Structures with Endogenous Fatty Acids and Fibrates
■概要: 代謝全般を制御する主要転写因子?核内受容体であるPPARαLBDに結合している良質な結晶を様々な手法を駆使し、過去の報告数を上回る34種もの結晶を作成し、その結晶構造を高解像度のX線構造解析にて一度に明らかにしました。現在PPARは、糖尿病やメタボリックシンドローム、骨粗鬆症といった代謝関連疾患の薬の元となる細胞や分子構造として注目されており、本研究の成果は新たな治療薬の開発につながると期待されます。